イベントの説明
論理学友の会第五回例会『やっぱり知りたいゲーデルの不完全性定理』
論理学友の会は、 数理論理学を中心としつつも、 コンピューターサイエンス・哲学など様々な意味での 「論理学」 に興味を持った方々の集まりです。
論理学を学際的に捉え、 数学以外の他分野で論理学を利用するなど、 様々な形で論理学に興味をもった方が集まり、 毎月最終日曜日を基本にオンライン(Zoom)にて、 ちょっとした(数理)論理学に関する発表や討論をしていこうと作られました。
そうして、 本会ひいては論理学のアウトリーチを心がけたく発起人兼代表の川井が奮闘しております。
また直接発表と関係ない質疑応答タイムのようなものを設けて、 皆さんが学べるZoom勉強会にしたいとも考えています。
さて、 そうした第五回は「やっぱり知りたい不完全性定理」と副題をつけ、 ゲーデルの不完全性定理をテーマに開催することになりました。
以下、要項です。
趣旨
今までも論理学友の会では、 それが成功しているかはさておき、 オープンな発表を行えるように心がけてきました。 オープンさとは、 発表を一方的な講述とせず、 発表は誤るものであり、 それにあぐらをかくことなく発表者は指摘を受け訂正しさらに学ぼうという姿勢で、 発表者・リスナーともに参加するということです。
今回、 特に多くの方が興味を持ちながら アンタッチャブルであるゲーデルの不完全性定理を扱うということで、 この姿勢を明言します。 というのも、 実際にゲーデルの不完全性定理はデリケートな話題であり、 初学者の方に誤解を一切与えずに説明することは、 不可能とまでは言わずとも非常に困難なものであるからです。
論理学友の会としては、 今回は特に、 上述の「オープンさ」を踏まえた 完全な説明・講述でないリスナーの胸を借りる発表を歓迎します。
つまり、 あまり自信がないけど発表することで有識者の意見を聞きたい というような方にこそ発表していただきたいということです。
実際、 発表するとは限りませんが、 代表川井の発表自体がLectureの類でなく 不完全性定理に関する自身の理解の報告として予定されています。
また、 数理論理学に限らない様々な話題が、 ゲーデルの不完全性定理には伴います。 そして、 そのどれもがデリケートで論争を呼ぶものです。 そうした話題についても発表があったり議論したりできたらと考えています。
発表の論題や発表者数に依存しますが、 ゲーデルの不完全性定理がなぜそういう状況に置かれているのか、 ということ自体も含めた議論の時間を設けたいと考えています。
開催日時
10/25(日)18時から21時まで
途中入退場自由
タイムテーブルは改めてお伝えします。
募集と参加
発表してくださる方と聴講してくださる方を募集します。 どちらの参加形式も無料です。
なお、 Zoom会場は当日17:30にconnpassの通知機能を用いて告知します。
聴講者
できるだけ予備知識なしに楽しんでいただけるように調整予定です。 さらに途中の入退室は自由です。 お気軽にご参加ください。 ただし、Slackへの参加ないし事前のconnpassでの申し込みがないと参加は不可能です。
なお、 キャンセルなしの欠席が目立つ方は以降の本会主催のイベントへのご参加をお断りすることがあります 。
発表者
発表に関して時間や内容の制限はありませんが、 20分程度の発表と一般的な講演時間であろう40-50分程度の発表が好ましいです。 アンケート結果を鑑みて決めますが、 またゲーデルの二つの不完全性定理の 歴史的経緯や哲学的意義、誤用と濫用に関するお話などの論題があれば優先するかと思われます。
発表希望の方は、その旨と以下をお伝えください。
- タイトル(仮のもので構いません)
- 発表内容の概要(100字程度に収めていただけると幸いです)
- 発表したい時間帯ないし順番のご希望
- 発表時間の目安
- すでにある場合は発表資料
- YouTubeでのアーカイブ公開の可否
発表の内容と発表の長さ、希望時間帯から バランスを鑑みて主催者が、 どの方にお願いするかを10/19(月)に決定させていただきます。 ご寛恕ください。
発表をお願いすることが決まった場合、 発表内容の概要と正式タイトルを10/20(火)までにお伝え下さい。 その連絡先は、 論理学友の会Twitterないし 本会の調整・交流用Slack です。
タイムテーブル
17:30 - 開場
18:00 - 開会
18:15 - 川井発表(質疑応答込みで60分)
19:15 - 休憩(15分)
19:30 - 自己紹介タイム(30分)
20:00 - 議論・歓談
様子を見ながら閉会。
希望者がいたら同じ会場で懇親会。
発表詳細
川井「算術階層と不完全性定理」
本発表では、 真理述語、決定可能性、証明論的完全性の三題について 算術的階層の観点から説明を試みる。
数学的理論はひとたび形式化されると、 われわれは数学それ自体に対して数学的問いを立てる。 その中でも、 真理述語の定義不可能性(Tarski)、 一階述語論理の決定不可能性(Church)、 不完全性定理(Gödel)は、 形式的手法の範囲に対する否定的な結果として知られている。
しかしながら、 一階算術の観点からこれらの結果を眺めると、 算術階層の厳密性(Kleene)という重大な事実の帰結であるとわかると同時に、 算術階層のかたちから自然にそれぞれの否定的結果に肯定的な結果が双対的に従う。
自己紹介タイムについて
自己紹介のための ポジションペーパーを準備しています。 ご記入にご協力いただけると幸いです。
議論・歓談について
参加登録時に答えていただいたアンケートや 準備しているアイスブレークシートを参考にしながら、 不完全性定理を肴に歓談したいと考えています。 アイスブレークシートへのご記入にご協力いただけると幸いです。
YouTube公開について
発表の様子を後日、YouTubeにて公開したいと考えております。 したがって、 発表のYouTube公開を拒否したい方はあらかじめお伝えください。 発表時に録画をオフにします。 また、質疑応答時間も録画をオフにしますが、 聴講時に参加者の方がカメラをオンにしますと、 YouTubeでお顔が公開されますので、 聴講にあたってはカメラをオフにすることを推奨します。 質疑応答・雑談時間は録画しませんので、 安心してカメラをオンにしてください。
注意点
- 当日、Zoomを最新バージョンにするようにしてください。
- Zoom上の表示名をconnpassでの表示名と一致させてください。
- キャンセルなしの欠席が目立つ方は今後、論理学友の会主催のイベントへの参加をお断りすることがあります。
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フィード
2020/10/20 19:45
参加者の方はアンケートに答えてくださっているのですが、それを参考に議論・歓談のテーマやネタを考えております。「発表するほどでないけどこの話題を話したい」という方もぜひ!